「好きな映画は何ですか」と聞かれたら、『サウンド・オブ・ミュージック』と『雨に唄えば』という往年のミュージカル映画を答えている。特にミュージカル映画が好きだという意識はないのだが、この2つはおすすめである。今回、鑑賞した『レ・ミゼラブル』も、ミュージカル映画である。しかし、先ほどの2つとは異なる箇所がある。それは、全編においてミュージカル調の台詞回しであることだ。数十年の長い月日のストーリーを、ミュージカル調で過ぎていく、大変挑戦的な映画であった。
それゆえ、映画鑑賞前は、退屈にならないか不安であった。しかし、2時間半はあっというまに過ぎた。ミュージカル調のセリフに嫌気が差さなかった。これはなぜか。答えは、キャストの演技そして演出が卓越しており、それに魅了され続けたからだ。私は、映画サークルに入った動機が脚本を書きたかったことからもわかるように、映画のストーリー性を重視して楽しむ傾向にあるのだが、今回はストーリーよりも演技、演出に引きつけられた。普段とは異なる見方が、私に時間を忘れさせた。
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